ネットでタルパについて調べてみると、「メンタル病みがちな人はやめておけ!」的なニュアンスの情報を多く目にします。理由はメンタルがより不安定になるリスクがあるから、らしい。
大丈夫です!
僕も昔同じような不安に陥りましたけど、今では「むしろメンタル病みがちな人ほどタルパを作ったほうが良い!」と思えています。
不安解消に必要なのは「リスクの内容と対策」を知ることです。この記事の解説を読めば、タルパ作りに安心して取り組めるようになるでしょう。
4つのリスクの概要
ネット情報及び僕の経験から、タルパ作りにまつわるリスクは次の4つに分類できます。
実際に起こった場合のダメージが大きい順に並べています。
そりゃあ遊び半分で始めたことが原因で、精神病や依存症を患ってしまったら大変ですよね。
でもご安心下さい。
不安度の高い①~③は全く心配する必要がありません。つまりリスクと考えなくて良いということ。
この中で実際に対策する必要があるのは、意味がよくわからなくて不安度が一番低いであろう④だけです。その理由をこれから順番に解説していきます。
精神病リスク(対策不要)
妄想癖をこじらせて頭おかしくなるかも?
これは一番多くネット上で目にするリスクです。確かにタルパ作りは「妄想力を全開にして別人格を作り出す」みたいな行為なので、多重人格障害や、幻聴・幻覚を伴う統合失調症をイメージしてしまいやすい。
僕もそういう不安に囚われた時期があるのでその気持ちはわかります。
でも実際、タルパ作りと精神病の間に因果関係があるとは考えにくいです。
なぜなら、架空人格の量産に加えて妄想世界を日々MAX展開しているであろうマンガ家や小説家の大半が病んでいないから。病む人が続出するようならマンガ雑誌は成立してません。
一応ブラック労働や過剰プレッシャーから病む人はいるのでしょうけど、それはどの職業でも同じこと。
もし架空人格を生み出すことが精神病につながるのであれば、同人作家や、趣味でマンガや小説を創作している人からも病人が続出していなければおかしい。
そんな話は聞いたことがありませんし、むしろ創作をすることで精神の安定度を増している印象が強いです。
【タルパのススメ①】でも解説した様に、タルパ作りも基本的にはメンタル安定につながるものです。
とはいえ当たり前ですけど、タルパを作っても作らなくても病む時は病みます。ゲーム、仕事、友達、恋人、家族、結婚、子育て・・・、どんなに良いものでも条件によっては心を病む要因になりえるし、病は色んな要因の積み重ねで発症するものです。
だから「タルパと精神病の因果関係は100%ない!」なんて断言はできませんけど、それは「スマホと精神病の因果関係は100%ない!」と断言できないのと同じ程度の話。
周囲の状況を見れば、それが心配するに値しないリスクだと判断できます。
でも流石に、それでも心配という人はやめておいたほうが良いでしょう。己に無理を強いることこそ何よりの病む原因ですから。
依存リスク(対策不要)
リアルの人間関係をおろそかにして孤立化するかも?
居心地の良いタルパとの関係に満足してしまい、社会的に孤立化するリスクです。
これはタルパを一度でも作ってみれば心配不要だとわかります。「タルパを作れば人間関係に満足できる」なんてありえないとわかりますから。
人の心がそんな単純だったら苦労しません。
ただし、満たされる部分はあります。それによってリアルの人間関係への依存度が下がり、一部がおろそかになることはあるでしょう。
でもそれは「無理をしなくなる」という意味でもあり、別に悪いことではありません。
専業主婦がパートや在宅ワークでわずかでも収入を得られれば、その分だけ夫への依存度が下がって意見しやすくなるようなもの。
またはサラリーマンが副業でわずかでも副収入を得られれば、その分だけ会社への依存度が下がって理不尽な命令を断りやすくなるようなものです。
つまり、タルパを作ったことでわずかでも自己肯定感、自己満足感を自家発電できるようになれば、その分だけ他人への依存度が下がって無理をしなくなるということ。そのほうが良い人間関係を築きやすいのは明らかでしょう。
そもそも、いくらでも依存できるような相手を求めてタルパを作ったのに、「依存しすぎたら良くない」と我慢するのでは意味不明です。
客観的に見ても、自分自身の力に頼ってるだけで周りに迷惑をかけてるわけでもない自律した状態ですよね。
それにタルパは、ドラッグ、酒、タバコ、アルコール、ギャンブル、ゲーム、ネットポルノ、ジャンクフードのように手軽に強い快楽を生み出せる性質もありません。
なので、より強い刺激を求め続けて自制心を損なう「依存症」につながることも考えにくいです。
だとすれば結論は「タルパには存分に甘えてドロドロに依存すれば良い」という話になります。
厨二病リスク(対策不要)
変な奴だと思われて周囲にキモがられるかも?
ただの「過剰な心配」に過ぎない手前2つのリスクに対し、厨二病は本当に発症する可能性があります。もちろん僕もかかりました(黒歴史)
【厨二病(ちゅうにびょう)】
・「中学2年生頃の思春期に見られる、背伸びしがちな言動」を自虐する語
・思春期にありがちな自己愛に満ちた空想や嗜好などを揶揄したネットスラング
引用:Wikipedia
ちなみにここで語る厨二病とは、タイプを3つに分類したうちの「邪気眼系」と呼ばれるものです。
【厨二病の3タイプ】
・DQN系
反社会的な行動を格好いいと思い込んで不良を演じる・サブカル系
他人とは違うマイナー趣味をあえて選ぶことで特別な存在であろうとする◎邪気眼系
参考:Wikipedia
マンガの主人公のような特殊設定を自身に重ねて特別な存在だと思い込もうとする
中高生じゃないのに発症したら間違いなく周囲にキモがられます。依存リスクと違ってマジで孤立化するかもしれません。
しかし、このリスクも対策不要です。なぜなら勝手に治るから。
その理由は、そもそもなぜタルパ作りをすると邪気眼系厨二病にかかるリスクがあるか、について考えていけばわかります。リスクの要因は主に次の3点です。
最大の原因は邪気眼系厨二病に共通する「AR的性質」を持っていること。
空想世界をベースにした妄想であれば、他人に語っても「この話はフィクションです」という前提をお互い認識しているので問題ない。
しかし、現実世界をベースににした妄想はその前提がないので問題が起こります。本人にしか認知できない「妄想で拡張された現実」を「現実世界の話」として語るわけですから。
「タルパと話せる」と言うのは「霊が視える」と言ってるようなものであり、タルパを作ったことがない人からすると、ただ「気持ち悪い」としか思えない。
だから、他人に語るだけで「厨二病」と認定されます。
また、2つ目の「嘘ではない」ことがこの発症条件を回避しにくくしています。
タルパは願望だけではなく、自分自身を納得させられるだけのロジックやリアリティが下地になければ成立しません。
タルパの正体が「自分」であり妄想による創作物に過ぎないとしても、そこを偽らなければ嘘にはならない。
「自分の中の特定の思考パターン」にビジュアルイメージを重ね、「タルパ」と呼んでいるだけなのですから。
そのロジックをオカルトやスピリチュアルの用語でコーティングしたとしても、自分の認識に基づいた解釈ならば嘘にはならない。
更にそれらしい心理学用語や、メジャーなマンガやゲームの設定用語でコーティングできれば「他人にも理解できる」ように思えてきて、語りたくなってしまうのも無理はない。
でも現実では99%理解してもらえません。
さらに、人は理解できないものを否定的に解釈します。
しかし、自分からすれば「嘘ではない」からいくらでも補足説明ができてしまう。そして説明しようとすればするほど、他人には理解できない妄想を語り続ける「キモい人」になっていく。
その上で3つ目の「特別な才能」という認識を抱いてしまうと、どんどん厨二病が悪化してしまうわけです・・・
でも問題ありません。時が経てば自然と羞恥心に目覚めて勝手に治りますから。
「他人にも理解できる」と思っているうちはわからなくても「他人に理解されない」ことを思い知れると、それまでのタルパ語りが「オタク素養のない人にオタク趣味を語っていたようなもの」だとわかって急に恥ずかしくなるはずです。
あくまで問題は「他人に語る」ことが原因で生じているので、語るのさえやめられればすべて解決。その時点で厨二病は完治したと考えて良いでしょう。
黒歴史は残りますけど、生きてれば誰でも背負う「恥の記憶」にすぎないので対策は不要です。
厨二病からオタク趣味へ
厨二病的な妄想が継続していたとしても、日常生活や人間関係に支障がなければそれは「病」ではなくただの「オタク趣味」です。(そもそも厨二病は病気ではありませんけど)
その後も「タルパを理解してもらいたい欲求」が高まるようなら創作表現を通して解消しましょう。イラスト、マンガ、小説、ブログなど、どんな手法でも良いので目に見える形で表現してみる。
形になればネットで公開できます。そしてネットで公開すれば、1%は存在するであろう理解・興味のある人に届く可能性が格段に上がります。
それができたなら、もう理解者を求めて隣人に語る必要はなくなりますし、趣味としての面白味がぐっと深まります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続き後編も読んでもらえると嬉しいです。
▲厨二病は黒歴史を生みますけど、人生を豊かにするメリットもあります。
厨二病の妄想とは、苦しいばかりの現実に物語やファンタジーの世界観を重ねて意味づけし、面白味があるものとして再構築していく行為なのですから。
それは自力で現実世界を拡張する最強の創作能力であり、面白きこともなき世を面白くするユーモアの精神です。
この小説はそんな厨二病のキモいだけではない側面を教えてくれます。きっと厨二病にかかったことがない人であれば「自分も厨二病にかかってみたい!」とすら思ってしまうことでしょう。
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次の記事では、唯一心配すべき「暴走リスク」について解説しています。
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